Minneapolis/Minnesota

ミネアポリスといえばPrinceの御当地です。最近は名前の代わりに変なマークを使ってますが、そんな変換はどこにもありゃしません。プリンスといえば映画「パープル・レイン」です。で、あの映画の中で使われたクラブがここにある「First Avenue」。そちらを大ホールとすると同じ建物の中に付随した小ホールみたいのがあって「7th Streeet Entry」といいます。そこがミネアポリスでの会場です。

会場入り前の昼食は「折り紙」という日本食のお店に行きまして、久々に味噌汁を楽しんだのでした。Hoppy 神山さんは蕎麦、吉田光さんは鳥照焼定食、ジョーさんは親子丼、ロジャーさんはきつねうどん、私は寿司ランチを注文しまして、みんなうれしそうに回し喰いしてました。寿司だけは東京の私の自宅の近所にあるお寿司屋さんにはかないません。味も値段も、、、、だからどおおした、ですけど。

この街はたいして大きくなくて、中心に高層ビルがボコボコボコっと建っており、そのまわりに小さいボロビルがチョロチョロあるだけです。面白いのはその高層ビルたちが「Skyway System」という渡り廊下で繋がっていて、外を歩かなくてもあちこち行けてしまうのですな。もちろん地震多発国日本(最近あちこちで被害が出ているようですが大丈夫でしょうか)では無理なものですが、寒い冬にはありがたいものです。そのせいか夜になると街にはてんで人通りが無くて、これまで続いてきたPUGS 連戦連勝の盛り上がりもこれまでかと思われて少々地味な気持ちで本番をむかえたんですな。
この日はショーケースというやつで、いわゆる新人オーディション的な無料コンサートでした。心配されたお客さんの動員も23:00過ぎPUGS開始と同時に大ホールからも人が流れてきて十分に会場も埋り、結局ミネアポリスでも人気者さ。絶賛の嵐ですぜ、ホントですぜ。
本番中にジョー矢吹さんのベース弦が切れるというアクシデントが起こりました。PUGSにはもう一人岡野ハジメさんという立派なベーシストがおられますが、そもそも岡野さんが曲を覚えられるくらいなら二人もベーシストはいらないんで、やはりジョーさん頼みなのです。すこしだけ冗談ですが、ほぼそのとおりです。ま、くだらない即興演奏でつないでいる間にジョーさんも復帰いたしまして、何事も無かった顔してライヴは続行されたのでした。
アクシデントといえば、せまいステージにギシギシ楽器をセットしています関係で、私の前にいる女装のHoppy 神山さんの御かつらが私のマイク・スタンドにたびたびひっかかりまして、ついには脱げておりました。肌色のストッキングでひっつめた頭部がむき出しになりまして、実に不気味な光景に私はいやんなっちゃいました。

信じられない様な大盛況のうちにPUGS US ツアーは早くも前半が終了、明日からは3日間シカゴに滞在してプリプロをします。ライヴをはさんで4月9日からアメリカでの2枚目のアルバムのレコーディングに入りますんで、そのための曲仕上げリハーサルの事です。今回のレコーディング・エンジニアは「ニルヴァーナ」をてがけたスティーヴ・アルビニさん。以前登場したプロデューサーのマイクさんはEMI時代に「ジーザス・ジョーンズ」を掘り起こした方ですんで、音楽にうとい私でもわかる立派な布陣といえます。こちらおおいに盛り上がっております。ではまた、ごきげんよう。