New York

帰ってきました「にゅうよおく」思えば一月弱前、一瞬通過してツアーをスタートしたのでしたが、これがNYだよ、おっかさん。これが自由の女神だよ、おっとさん的な暇が無いのは今回も同じでした。

当日はワシントンから出発したわけですが、なんと起床は朝8時。ミュージシャンズ・タイムからは程遠いのであります。NYまでは200マイル強、渋滞含んでも4、5時間の距離ですんで、本来ならてんで余裕なんですが、じつはライヴ前にニュージャージーのFM局に出演という事になっていたのでした。
こちらにはメジャー、マイナー含めて無数にFM局がありますが、この日のWFMUという局はマイナー系。隣のマンハッタンでもちゃんとアンテナを立てないと聞きづらいらしいです。放送局というと、どんなものを想像しますか?たいがいそれなりにビルで、大きなパラボラ・アンテナとかがあって、中継車なんかが止まってって感じですよね。でも、到着して、、、あ、、、、??ただの庭付き二階建て一軒家だったのでした。『こんにちわぁぁ』ってなもんで玄関からおじゃますると、たしかにオフィスやスタジオがある。もちろんこじんまりとはしているけど。
奥には普通にキッチンがあるんですが、NYスタッフのKeiさん(浜松生まれの日本女性なんだけど、てんでこっちの人)が御弁当を用意して待っていてくれたのでした。(またしても飯ネタだ)トンカツ弁当、三色そぼろ、かつ丼に浅漬け、おでん、日本茶等々たいへんうれしいものでしたな。ちなみにNYダウンタウンにある「Sun Rise Mart」というけっこうお馴染みのジャパニイズ・御惣菜スーパーでそろえてくれたようです。ありがたい、ありがたい。

腹ごしらえののち、さっそく収録。しかも生演奏付きなんでした。と言っても小さなスタジオにフルで楽器をセットする時間も無いし、録音する機材もそんなには対応できない。そこでメンバー紹介。

Honey K/歌と踊り、カズー
Hoppy 神山/スタジオにあった変な年代物の電気オルガン
吉田光/電池式のちっちゃなアンプに繋いだギター
岡野恥見(DJのStork氏がどうしてもハジメと言ってくれない)& Joe
/二人のベーシストは仲良くひとつのアンプにむりやりつっこんで演奏
ロジャー/郵便物を運ぶ箱、椅子などを並べたドラム・セット
Steve/タンバリン

というヘッポコな編成でした。オルガンやギター、ベースは一応楽器の音がしてるんですが、空箱や椅子のドラム・セットは「とてちと、とてちと」って感じで どうやっても 空箱や椅子にしか聞こえませんでした。とても陳腐で素敵な演奏をお届けできたと思います。On Airは13日の夜らしいんで、超強力なFM受信機をお持ちの方はぜひお楽しみください。

でもってちょい遅刻ぎみで会場の「Coney Island High」に到着。昨日のワシントンの広大な会場と違ってちょうどいい大きさ。縦長のフロアにむりやりぎっしり入れたら300人ってとこかな。ステージも狭いんで、また「押すな押すな」「イテッ、てめぇぶつかったじゃんかぁ!」「あ、ごめんごめん」ライヴになる訳ですな。

この日のラインナップは

1.SLEEPASAURUS
2.PUGS/21:00
3.MISTLE THRUSH
4.VAPOURHEAD

100人ちょい入ったお客さんの反応はいつもどおり大好評。ふっふっふ、またウケテしまったな。でも、やはり都会のお客さんだけあって暴れたり踊ったりしないし、ステージ前にも3mほどの空間ができてました。みんなスカシテいるわけよ、へっへっへ。
東京からやって来たスタッフたちとも話したんですが、なぜか過酷なバス移動等もてんで苦にならない。それはやはりお客さんの反応が良いから、しかも抜群に良いからだろうと思います。もしこれでウケが悪かったりすれば士気も落ちるし、へたすると仲違い&解散なんてことになる訳です。いや、へたしなくてもそうなるな、たいがい。バンドなんてそんなもん。

私はNY仲間達と外でダベッていたんで、失礼ながら他のバンドのみなさんをちゃんと観ていませんでした。でも、聞くところによるとすごく良かったらしいので吉田光さんのお話しをうかがいましょう。
『私たちの後のバンドがよくてCD買っちゃいました。ちょっと前のマイブラ(My Bloody Valentine)とジザメリ(Jesus and Merry Chain)を混ぜてすごおくさわやかにした感じ。』ボストンのバンドなんで明日のライヴに来るそうです。
『最後のバンドもすっごい好きで、オトボケ・バカテク・ちょっと前のヒューイ・ルイス&ザ・ニュースみたいなバンド。(なんじゃそりゃ?)振り付けのネタをいただきました。ギターがカントリー入ってるんだけど、めちゃウマ。ルックスはめちゃダサ。絶対売れない。でもすごく好き。』盛り上がって一番前で踊っていたそうです。

さて、ライヴが終わった後は、すぐさまConneticut州のモーテルに拉致監禁される予定だったんですが、Hoppyさんが機材を取りにBrooklynまで往復することになったんで、『ちょいと一杯イキますか?』ってなもんで会場のすぐ近くにある「やきとり大将」という居酒屋さんに入ったのでした。(どうして、こう飯ネタになってしまうんだろう?)
一年ほど前に開店したお店なんですが、これが徹底して「ただのその辺の居酒屋」で、(もちろん入り口には赤堤灯と縄のれん。引き戸でないのが残念)入ったとたん『へい、いらっしゃああい!!』『何名様ですかあ?』ってなもんで『あ、、、、下北沢だ』
メニューももちろんああいう感じで、ホッケまである。最初は私と東京から来たHoneyさんのオフィスの川島社長二人だったんですが、結局ゾロゾロみんな集まってきて「下北でライヴをやったあとの打ち上げ」っていう絵ヅラになってしまいました。NYで「Ultra Bide」というバンドで(なんつうバンド名じゃ)がんばってるドラムのTada君も来ましたな。私は日本食に飢えるっていう症状はあまり起きないんですが、晩酌の焼酎が無いのだけは物足りないのでした。でもでも、ここには「いいちこお湯割」がある!なんたる幸せ。少々涙にじむ。でも本当は芋焼酎のクサイ奴が好きなんだな。オヤジくせぇ、私ってばヨ!
みんなもすっかりうれしくなっちゃたようで、イイ感じになっておりました。ローディーのKengo君を捕まえて「お前なぁ、あのなぁ・肩組みオヤジ」が出現してましたもんな。Hoppyさんも戻ってきて何度もKeiさんが呼びに来るんですが、てんで聞きゃあしない。私もてんで焼酎まわっちゃって『真っ赤君』でしたな。

実況中継
Kei『もう出発だよ!』
ロジャー『レモン・サワーもうひとつください』
岡野『明太子、嬉しいィィ!』
Steve『お湯割梅無しでもうひとつ』
社長『僕も!』
Honey K『明日もあるし、いい加減にしましょう!』
岡野『何しきってんだぁ!』
吉田『お好み焼きけっこうイケルじゃん!』
Honey K『だってドライバーのWolfとか待ってるんだよ!』
Steve『何を言う、このグズがぁ』
、、、ヒ、ヒドイ。あんまりなんで、ではまた、ごきげんよう。バスで待ってたWolfは無口になってました。