Tunis〜Douz

翌朝「運命のドライバー」はきちんとロビーで待っていてくれている=順調。5時15分という半端な出発時間なので、当然空港へ行くのかと思っていると、、、『あれれえ、、、???』なかなか着かない。『ほお、そおいうことか』このまま数百キロ突っ走って合流するのか、と気付いたのは10分ほど後。夜中に1便あるだけだそうな。ローカル。。。「運命のドライバー」はアラブ語と仏語のみで、会話できないため『寝る以外ないな』

後部シートで横になって寝るZzz

気持ちよく寝るZzZzZ

ZzZZZzzz z z z z z

ふと気付くと夜が明けている。『ぐっもーに〜〜ん!』と「運命のドライバー」=一本道を時速100キロ。『ぐっもおおにいん、、』と答えつつも改めて寝入るZZzzZzz

ZzZz z z z z z z zzz と、、、、、突然、、、、、

物凄い振動!物凄い遠心力!轟音!まさに!叩き起こされる!事故ってる!後部座席で引っ掻き回され、振り回される。上も下も解らない。数秒後ようやく停止。外はモーモーたる砂埃。




いきなり旅のメインイベントだ!

。命は、、、ある!

。意識は、、、状況をすべて把握できているので正常!眼も見えている。

。怪我は、、、当然あちこち打ってはいるが折れたりしてはいない。出血も無い。というか、傷ともいえないような擦過傷のみ。おでこを軽く擦っているが、打ったようではない。

。「運命のドライバー」は、、、呆然としてはいるが『大丈夫か?』と聞いてくる等、しっかりしている。額を切っているがたいした事はなさそうだ。

窓の外にはすでに人々が駆け寄って来ている。言葉はわからないが『大丈夫か!?』『怪我は無いか?』に決まっている。『大丈夫みたいだ』と答える。本当に信じられない事だが、なんとも、無い!神様が守ってくれたと本気で感じたのは生まれて初めて。常々自分は強運なほうかも、とは思っていたが『マヂですごいかもしれん』と興奮しはじめる。こうなったら/まさに/転んでもタダでは起きんぞ、とビデオを取り出し現場取材を開始。ドライバーを落ち込ませるといけないので地味に遠慮がちに。

車は、まああっっっっすぐな一本道を走行中に右前輪が破裂し、左に旋回しつつ土手から180度回転しながら落下。さらに360度の横転。そのため進行方向とは逆向き&屋根の上のキャリアも押しつぶされている。そりゃあ振り回されるわけだ。廃車だな、こりゃ。
でもねえ、事故ってる最中にそれまでの人生が走馬灯のようにクルクルしたり、死んだ母が出て来たりはしなかったなあ。そんな暇無いもん、実際。唯一浮かんだのは前夜チュニスに着いた時にフミヤと電話で話し、飛行機が遅れたりした事にからんで

FF『21世紀早々ツイてないから気を付けな』
私『まあね〜。でも着いたし〜』

という会話。『よけえええな事言うから事故っちゃってんぢゃああああん!』と心で半分笑いながら&叫びながら横転しておりました。♪ちゃんちゃん♪

つづく